漢方薬剤師とは、薬の中でも東洋医学の漢方薬を処方するための技術や知識に特化している職業です。一般的な医師や薬剤師とは、働き方や仕事内容、目指す方法なども大きく違います。
漢方薬剤師の概要と求人事例について
漢方薬剤師は、日本薬剤師研修センターが認定している制度です。定期的に行われている研修を受けた後、試験に受かることで資格を取得できます。
一度取得しただけでは維持できず、3年に一度は更新のために研修会へ参加する必要があります。常に新しい情報を取り入れて技術を高め続ける必要がある訳ですね。
ただし漢方薬剤師の資格だけで、漢方薬を販売することはできません。販売するための資格は、薬剤師と登録販売者の2つがあります。
薬剤師の資格を取得するためには、薬学大学などで6年間の薬剤師養成課程を修了しなければなりません。しかし医薬品を販売するために6年もの修学期間が必要となれば、取得できる人が大きく限定されます。
薬剤師の資格を持っていないという場合は、その代わりに登録販売者という資格があります。通信講座などを利用することで、8ヶ月程度で取得できる資格となっています。
漢方薬には一般用漢方製剤と医療用漢方製剤があります。一般用漢方製剤はドラッグストアなどで入手できるお薬の大部分であり、これを販売するのが漢方薬剤師の仕事となります。登録販売者の資格があれば、それらが可能となるわけです。
漢方薬剤師の仕事には、患者との深いコミュニケーションも求められます。体調の悩みや症状から、それらに合う薬を調合しますが、一般的な薬局よりも長い時間をかけて聞き出す丁寧な仕事が求められます。
漢方薬剤師の求人は、それほど多くはありません。漢方専門の薬局や一般薬と一緒に漢方薬を取り扱っている薬局、病院などで働くことができますが、漢方薬の需要そのものがあまり多くない事もあり、求人は少ないのが現状です。
医学は日進月歩ですが、それでも西洋医学では救われなかった悩みを持つ患者さんが漢方薬局を利用しています。需要は少ないながらも、漢方薬局でしかできない事があります。
一般的な薬よりも漢方薬の方が効果は高い場合があることも認められて来ており、漢方薬を処方する病院機関が増えています。また、薬膳料理という形でごく普通の生活習慣の中に漢方を取り入れるという動きもありますので、今後は漢方がさらに注目されるでしょう。
漢方薬局で働きながら、漢方の知識やカウンセリングの能力を高めていく事には大きな意味があります。やり甲斐のある職業である事には間違いないので、漢方薬剤師をぜひ目指してみましょう。
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